高タンパクのドッグフード

犬の健康に欠かせない栄養素がタンパク質で、人の約4倍の量を必要としています。
皮膚や被毛、筋肉、血液などを形成する栄養素ですので、不足すると元気がなくなったり、毛艶が悪くなったり、生体機能の低下に繋がります。
AAFCOの基準では粗タンパク質は、成長期で22%、維持期で18%を最低値としています。
最低でも上記の数字を超えている必要がありますが、高タンパク質すぎても日本で飼育されている犬には身体に負担をかけてしまう場合もあります。

タンパク質

タンパク質を構成しているのは約20種類ほどのアミノ酸で、このうち9種類が体内で合成できない必須アミノ酸です。
必須アミノ酸の多くは動物性原料に多く含まれているため、良質な動物性タンパク質が多く含まれているフードを選択してあげて下さい。
ただタンパク質の多いお肉には脂肪も多く含まれているため、肥満が気になる場合にはラム肉や鹿肉、馬肉、鶏肉などがオススメです。

高タンパク質

タンパク質含有量が高いフードでは、成分値が40%近くになる場合があります。

運動量の多い使役犬や妊娠・授乳中の母犬、幼齢犬などは高タンパク食がオススメですが、内蔵機能の弱まった老齢犬には肝臓や腎臓に負担がかかるため高タンパクのフードは避けるのがオススメです。
そのため腎臓ケアのフードでは低タンパク・低リン・低ナトリウムに設計されている事が多いようで、この設計により病気の根本的な治療にはなりませんが、病気の症状を穏やかにする事ができます。

ただ腎臓疾患を患っていない場合にはタンパク質を抑えた低タンパクの食事では、筋肉の衰えや免疫力の低下、骨粗しょう症などを引き起こす可能性があるそうです。
腎臓疾患を患っていない老齢犬には高タンパクの食事を与える事で、筋組織の割合増加や加齢による筋肉量低下の抑制効果があるそうです。

タンパク質の量はフードによりさまざまで、その原料も多くあります。
原材料や成分値を確認し、愛犬の状況を考えながら最適な割合を選んであげるのがオススメです。
またタンパク質を効率よく摂取するためには酵素も重要ですので、特に老齢犬には酵素の含むフード(サプリメントや発酵食品、生肉など)をトッピングしてあげて下さい。